地方議員研究会研修報告 南九州市議会議員 村方直己
1日目 7 ⽉ 10 ⽇(⽔曜⽇)13 時から 17 時 30 分まで
2日目 7 ⽉ 11 ⽇(⽊曜⽇)10 時から 16 時まで
会場 早稲⽥⼤学 国際会議場 井深大記念ホール
主催:ローカル・マニフェスト推進連盟
共催:マニフェスト⼤賞実⾏委員会
協⼒:早稲⽥⼤学マニフェスト研究所
後援:全国市議会議⻑会、全国町村議会議⻑
1・概要 非常事態への備え これからの議会
2024年元日に発生した能登半島地震は甚大な被害をもたらし、今なお復興のさなかにある。災害対応や支援のあり方、最新技術やデジタル、各地の経験をどう活かしていけるのか。地域や住民の生活を守るために、私たちが学ぶべき現場の実践・経験知について、現場で対応にあたる当事者や経験者とともに議論する。非常事態や様々な課題への対応、強い地域をつくる「これからの議会」を提起・発信する。
2.スケジュール
1日目
12 時 00 分 早稲⽥⼤学国際会議場井深⼤記念ホール開場・受付開始
12 時 45 分 オンライン開場・zoom ⼊室開始
13 時 00 分 開会
13 時 08 分「⽣活を⽀える強い地域を議会がつくる」早稲⽥⼤学名誉教授 北川 正恭 ⽒
13 時 30 分「能登半島地震被災地の議会からの報告」輪島市議会議員 椿原 正洋 ⽒
珠洲市議会 議⻑ 番匠 雅典 ⽒ 能登町議会 議⻑ ⾦七 祐太郎 ⽒
14 時 40 分「熊本地震の経験と⾃治体間⽀援の現場から」熊本市⻑ ⼤⻄ ⼀史 ⽒
15 時 10 分「能登半島地震と珠洲市の状況と対応」珠洲市⻑ 泉⾕ 満寿裕 ⽒
対談 ⼤⻄ ⼀史 ⽒ × 泉⾕ 満寿裕 ⽒
16 時 00 分「防災 DX の最前線と今後の展開」国⽴研究開発法⼈防災科学技術研究所 総合防災情報センター⻑ 防災 DX 官⺠共創協議会 理事⻑ ⾅⽥ 裕⼀郎 ⽒
「災害時におけるドローン・⼈⼯衛星など最新テクノロジー活⽤の可能性」
佐賀県庁・JAXA ・総務省地域情報化アドバイザー 宇宙公務員 円城寺 雄介 ⽒
17 時 00 分「東⽇本⼤震災の経験から」 元総務⼤⾂ ⽚⼭ 善博 ⽒
17 時 30 分 Day1 終了
18 時 00 分 意⾒交換会 ⼤隈ガーデンハウス/参加費 4,000 円「⽴⾷軽飲⾷」
20 時 00 分 意⾒交換会 終了
2日目
09 時 15 分 早稲⽥⼤学国際会議場井深⼤記念ホール開場
09 時 45 分 オンライン開場・zoom ⼊室開始
10 時 00 分「⾮常事態への備えと議会の対応・役割」法政⼤学 総⻑ 廣瀬 克哉 ⽒
10 時 30 分 パネルディスカッション
「東⽇本⼤震災の経験をふまえた災害対応」久慈市議会 議⻑ 濱⽋ 明宏 ⽒
「⼤規模復興と議会のあり⽅」陸前⾼⽥市議会議員・元議⻑ 福⽥ 利喜 ⽒
「住⺠避難・離散と⾃治体・議会の活動」双葉町⻑ 伊澤 史朗 ⽒
コーディネーター 法政⼤学 総⻑ 廣瀬 克哉 ⽒
11 時 30 分「デジタル・⽣成 AI を活かす」デジタルハリウッド⼤学 教授 橋本 ⼤也 ⽒
12 時 00 分 休憩
13 時 00 分「議会改⾰の最新トレンドとトピックス、議会改⾰の軌跡と展望−マニフェスト選挙から 20 年、その先に!−」⼤正⼤学 教授 江藤 俊昭 ⽒
13 時 20 分 パネルディスカッション「議選監査委員の活性化と議会・監査委員事務局の連携」可児市監査委員事務局⻑ 平⽥ 祐⼆ ⽒
あきる野市議会議員・議選監査委員・元議⻑ ⼦籠 敏⼈ ⽒
コーディネーター 可児市議会議員・議選監査委員・元議⻑ 川上 ⽂浩 ⽒
コメンテーター ⼤正⼤学 教授 江藤 俊昭 ⽒
14 時 15 分「委員会代表質問を活かす」 法政⼤学 教授 ⼟⼭希美枝⽒
甲賀市議会 副議⻑ ⽥中 將之 ⽒ 別海町議会 議⻑ ⻄原 浩 ⽒
15 時 15 分「早稲⽥⼤学マニフェスト研究所 議会改⾰度調査から」
早稲⽥⼤学マニフェスト研究所 事務局⻑ 中村 健 ⽒
16 時 45 分 クロージング
2・具体的なポイント
・災害時に議員として何ができるか。どのような活動をするか決めておく必要性
・災害本部や復興計画策定員会など、議会に報告はあるが議会の考えは反映されない、自分の町ではどうか
・自宅再建と生業復活は入口に過ぎず、日常を取り戻すためには崩壊した地域コミュニティを復活させること
・非常時いざとなったら、平常時にとりくんでいないと何もできない、消防団ですらどのように指示するか、どう動くか迷う
・地理的要因、熊本は町中心部だったので色々揃うのは早い。地方では限られた行動範囲内ですべてをそろえるとものすごい負担労力と時間がかかる
・トイレカーを導入し自治体で融通し合う
・BDXの入会を勧める、災害時に多くの情報が集まるが重複していることが多い、集約するシステムが必要
・平時から町のビフォーの画像記録を残しておくこと
・リーダーの中に専門的知見を持った人がいるかどうか?
・首長の片腕になれる専門的幹部職員はいるか?適材適所の人事が必要。
・一般質問を通して知見を確認するのも議員の仕事、危機の際本当に問題になる。
・有事の際に、外部の人ばかり集めたら現場のやる気をそぐ
・防災訓練でセリフが決まった形骸化では意味がない
・行政の縦割りで生まれるはざまに気を馳せる。遺児孤児、文科省は幼稚園生以上、厚労省は保育園だった。
・県が防災の要、国では現地が判らない。
・AIも活用する、AIを監督するのが人間、AIの丸写しでは意味がない。
・委員会代表質問で会としての意思形成をする。
・一般質問通告書を基、全前議員で協議する時間を設け、実質的な議会総意とする。
・いつも原案可決ではないか?・30年の間、避難所は体育館のまま、進化していない
・議会は執行機関ではないが行政に丸投げもせず、適切な関与をする
3・まとめ・感想
正月に能登地震が発生した際に、ふるさと納税の寄付、視察の提案、寄付送金、水確保と活動しましたが、現地入りでの活動はしてません。というのも、報道等で「支援の押しつけ」のような表現を見かけるからです。現状能登半島では思うように復興が進まないうちに、世間から忘れられる不安もあるようです。
私達は正しい情報を発信するための議会でありたいと思います。議員って何したらいいの?という疑問が消えず日頃からモヤモヤしてたので、本研修を通して正しい道が見えました。非常時ではおそらく家族と自分のことで大変ですが、議員しかできない役割があり最低限行動指針を決めておくことは大事です。今の南九州市議会はどうなっているかをもっと知る必要があります。
南九州市議会はタブレット端末を導入してますが、災害時を想定すると、このままでは良くありません。議会活性化委員会でも協議されてますが、端末が持つ機能を最大限発揮できるよう議員個人のレベルアップを図るべきです。冷静に行動し、執行機関と住民の足を引っ張ること無く、先導できる存在の一人として務めたいです。
また懇親会で多く語られたのは議員報酬について、生成AIの活用についてでした。議員報酬について、市長の仕事に対して何%程度かで算出根拠となっている自治体が多く見受けられました。年齢層が比較的高い中、生成AIを活用している人は少なく、私のリスト作成の経験等のお話は役に立てたようです。また一般質問で活用している若手議員は多かったです。今後は議員だけに限らずAIリテラシーの基礎的勉強会や実践も必要でないかと思います。以上